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ニッサン フェアレディ 240ZG
1974年8月に発売された「ニッサン フェアレディ 240ZG」(No.58)のトミカ(日本製/No.58-1)です。
この「ニッサン フェアレディ 240ZG」のトミカは、1969年(昭和44年)11月から1978年(昭和53年)まで販売された初代「フェアレディZ」(S30型系)にあたり、1971年(昭和46年)11月から国内向けに販売が開始されたグレード「240ZG」がモデルとなっています。
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フロントビュー |
この「フェアレディ 240ZG」のトミカの前照灯部分には、実車にあったヘッドライトカバーがクリアパーツが使用されて再現されていて、リアルさが表現されているのが特徴です。
見た目が似ている「フェアレディZ432」と「フェアレディ280Z-T」のトミカと見分ける際には、このクリアパーツが使用された前照灯が見分けるひとつのポイントになります。
トミカのボンネット上面先端部分には、実車にあった円形の「Z」のエンブレムが再現されていて、ナンバープレート部分には「FairladyZ」と刻印されています。
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(パッケージ表記)
ニッサン フェアレディ 240ZG
NISSAN Fairlady 240ZG
S=1/60
58 Japan
ドアー開閉/スーパースピード/
サスペンション
OPENING DOORS/SUPER SPEED/
SUSPENSION
(車体底面)
NISSAN Fairlady 240ZG
tomica
NO.58 S=1/60
MADE IN JAPAN
発売期間 1974年8月~1980年9月
2023.04.01現在
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ドアを開けた状態 |
初代「フェアレディZ」(S30型系)は、オープンカーモデルの「ダットサン フェアレディ」(S310型系/1962年~1970年)がフルモデルチェンジされて1969年11月から販売が開始され、当時のポルシェやジャガーなどの高級スポーツカーに匹敵する性能と魅力的なスタイリングを持ちながら比較的に価格が廉価であったことなどから、北米市場を中心にヒット車となったそうです。
ロングノーズでショートデッキのクローズドボディ、ルーフからリアデッキまでが流線型のボディ形状となっているファストバックスタイルで、その特徴的な精悍なスタイリングが、その姿を見る人にすぐさま「フェアレディZだ!」と直感させる、その名を歴史に残す名車となっています。
楠みちはる氏原作の「湾岸ミッドナイト」に登場する主人公の朝倉アキオが乗っているのは「悪魔のZ」と呼ばれる初代「フェアレディZ」(S30型系)となっています。
ただ、アキオが夢中になっている初代「フェアレディZ」は、その外観からして、このページでご紹介している「240ZG」がベースではないと思われます。
なお、実車のボンネット(エンジンフード)は、フロント側にヒンジがある後ろ開きタイプの「チルトボンネット」となっています。
「チルトボンネット」の利点は、ボンネットキャッチが破損などによって万一外れてしまった場合に、走行中の風圧で突然にボンネットが開いてしまって運転席から前方が見えなくなってしまう危険性が少ない点があげられるそうです。
当時の技術力や、フェアレディZの高速性能から考えれば、安全運転に配慮されて非常に理にかなったタイプのボンネットが採用されていたことがうかがえます。
反面、「チルトボンネット」の欠点としては、エンジンルーム内を点検・整備などしたい時にボンネットが邪魔になりやすいことや、衝突時に破損したボンネットが車内に入り込んでしまう危険性が高いことがあげられるそうです。 |
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上部ビュー |
「フェアレディ 240ZG」は、1970年(昭和45年)当初において主に北米向け輸出専用に設定された最高出力150PSの「L24型」エンジンを搭載した輸出用モデルの「240Z」が、海外での人気を聞いた日本国内のファンの声に応える形で、1971年(昭和46年)11月から日本国内向けに販売が開始されたものとなっています。
「240Z」は、日本国内では富士スピードウェイや鈴鹿サーキットで行われたレースで多くの優勝を果たし、また、国際ラリーにおいても活躍し、1971年のサファリラリーでは1-2フィニッシュを果たして総合優勝、クラス優勝、チーム優勝の3冠を達成し、1972年のモンテカルロ・ラリーでは総合3位に入賞、1973年のサファリラリーでは総合優勝、1974年のサファリラリーでは総合4位となっています。
「240Z」の日本国内でのグレード展開は、標準ベーシック版の「240Z」、豪華仕様の「240Z-L」、エアロパーツが装着された「240ZG」の3種となっていました。
トミカのモデルとなった最上級グレードの「フェアレディ 240ZG」は、駆動方式がFR、最高出力150PSの2393cc水冷直列6気筒SOHC「L24型」エンジン(SUツインキャブ)を搭載し、変速機(トランスミッション)はポルシェタイプ・シンクロメッシュ付きの5速MTまたは3速AT、車両重量は1,010kg、燃料タンク容量は60L、空気抵抗係数を示すCd値は0.390、最高速度は約210km/hとなっています。
「フェアレディ 240ZG」の当時の販売価格は¥150万円となっていて、当時の150万円は、消費者物価指数をもとに現在の貨幣価値に換算すると、約460万円となります。
なお、「240Z」の当時の販売価格は約¥121万円みたいですが、「240Z-L」の当時の販売価格はわたしではネット上で見つけることができませんでした。 |
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左右サイドビュー |
「フェアレディ 240ZG」は、「グランドノーズ」(Gノーズ/カタログ上はエアロダイナ・ノーズ)とよばれるFRP製のフロントバンパー一体型のエアロパーツ、ヘッドライトカバー、オーバーフェンダーが装着されています。
「240ZG」は、「Gノーズ」が装着されることにより、「240Z」と「240Z-L」と比較して190mmも車長が長くなり、全幅も60mm大きくなっているそうです。
トミカのフロントフェンダー下部には実車にあった「Fairlady 240Z」のエンブレムが、同様に側面リア側には実車にあった円形の「Z」のエンブレムが再現されています。
実車の車体右側面のリア側にあった給油口も、凹部の刻印で再現されています。
なお、車名の「フェアレディZ」の由来については、当時の日産の社長だった川又克二氏が、ブロードウェイミュージカルの「マイ・フェア・レディ」に感銘を受け、自動車にも洗練されてゆく美しさを求めたことに由来するといわれています。
「FAIRLADY」は日本語で貴婦人、「Z」はアルファベットの最後の文字であることから「究極」を意味しているそうです。
また、当時のアメリカ日産の社長で、初代「フェアレディZ」の開発を企画した片山豊氏が、日産本社のスポーツカー開発部門に激励の意を込めて「Z旗」を贈ったというエピソードもあるそうです。
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写真のトミカのホイールは「1Eホイール」となっています。
実車は、175HR14のラジアルタイヤを標準装備しています。
この「フェアレディ 240ZG」のトミカは、同じ日本製でも通常品の他に特注品も発売されていて、1Fホイール、1Hホイール、1Kホイールの違いがあるほか、車体色や外装デザイン、内装パーツの色が異なるバリエーションが多く存在します。
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トミカ内部(車内インテリア)の様子 |
ハンドルとフロアシフト、座席シートなどがプラパーツで再現されています。
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リアビュー |
実車の「フェアレディ 240ZG」には、オプションでリアスポイラーが用意されていたようです。
トミカのリアガラス部分には実車に装備されていた曇り止めの縦熱線(デフォッガー)がスジで再現されていて、リアゲート右側には実車にあった「Fairlady
240Z」のエンブレムも再現されています。
ナンバープレート部分にはフロント同様に「FairladyZ」と刻印されています。
また、実車の「240ZG」は縦デュアルエキゾーストマフラーとなっているようで、トミカでもその部分が金属で縦長になっているところをみると、実車の縦デュアルエキゾーストマフラーがトミカでも再現されているのかな、と思います。
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なお、初代「フェアレディZ」はその後、以下のような経緯を経て1978年に生産を終了し、2代目「フェアレディZ」(S130型系/280Z-Tなど)へとフルモデルチェンジしています。
・1973年
2.0Lシリーズの「Zシリーズ」がマイナーチェンジ
公害問題やガソリン高騰などにより「Z432」、「240Z」シリーズを生産中止
・1974年
「2by2」(4人乗りモデル/GS30型)が追加・発売(1月17日)
輸出モデルが2.4Lから2.6LのL26型エンジンへ変更されて「260Z」に
「260Z」は沖縄で販売されるも日本国内はオイルショックなどの影響により発売されず
・1975年
昭和50年排出ガス規制により、
SUツインキャブから電子制御燃料噴射装置の「L20E型」エンジンに変更
排気系に触媒を有する排気ガス浄化システム「NAPS」を装着
輸出モデルが2.6Lから2.8LのL28E型エンジンに変更
北米モデルはショックアブソーバー付きの大型バンパー「5マイルバンパー」を装着
・1976年
「Z-L」をベースに豪華な装備が搭載された上級グレード「Z-T」が追加
昭和51年排出ガス規制により排気ガス還流装置(EGR)などを追加装備 |
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車体底面 |
写真のトミカは、車体底面(裏板)に「©1975」の刻印が無いバリエーションになります。
「フェアレディ 240ZG」のトミカは、ものによっては車体底面(裏板)のリア側に「©1975」の刻印があるバリエーションが存在します。 |
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