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スカイライン H・T 2000GT-R レーシング
1975年11月に発売された「スカイライン H・T 2000GT-R レーシング」(No.21)のバリエーションのひとつとなっているトミカ(日本製/No.21-2)です。
このトミカは、1968年8月から1972年まで販売された3代目「スカイライン」(C10型/通称ハコスカ)にあたり、1970年10月に追加された2ドアハードトップの「GT-R」(KPGC10型)のレーシングカータイプになります。
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フロントビュー |
ヘッドライトカバー、フロント下部のオイルクーラー、フロントスポイラーなどが、レーシングカーらしいカッコよさを醸し出しています。
なお、写真のトミカはフロント下部に、車体の金属が錆びて塗装表面にデコボコができる「塗装むくれ」の症状が見られます。
この症状は、押し入れに入れっぱなしの場合や、湿気の高い暗い場所などで保管されてきたトミカによく見られる症状なのだそうです。
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(パッケージ表記)
スカイライン H・T 2000GT-R レーシング
SKYLINE H・T 2000 GT-R RACING
S=1/62 トミー
tomica 21 Japan TOMY
ドアー開閉/スーパースピード/
サスペンション
DOORS OPEN/SUPER SPEED/
SUSPENSION
(車体底面)
SKYLINE H・T 2000GT-R RACING
tomica NO.21 S=1/62
MADE IN JAPAN
発売時価格 ¥220円
発売期間 1975年11月~1980年7月
2024.09.04現在
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この2ドアハードトップの「GT-R」(KPGC10型/1970年10月~1972年)は、初代「スカイラインGT-R」の後期型(改良型)とされ、総生産台数は1,197台となっているそうです。
前期型(登場型)の4ドアセダンの「PGC10型」(総生産台数 832台)と比較して、15mm低い車高で空気抵抗が低減し、70mmホイールベースが短縮され、ボディは55mmワイドとなり、さらに車両重量20㎏の軽量化を実現したため、運動性能が向上し、「GT-R」のレースにおける競争力はさらに向上したそうです。
1969年(昭和44年)2月に3代目「スカイライン」(C10型/ハコスカ)に設定され登場した「2000GT-R」は、その後、1969年5月から2年10ヵ月の間に国内ツーリングカーレースにおいて50勝をあげ、日本のレース史における栄光を獲得したそうです。
ちなみに、当時の2ドアハードトップの「スカイライン GT-R」(KPGC10型)の新車販売価格は¥154万円だったようで、この価格を消費者物価指数をもとに現在の貨幣価値に換算すると、約¥510万円となります。 |
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上部ビュー |
写真のトミカは、車体上面に青色と赤色のラインが描かれ、ボンネット上面には「13」、屋根上には「NISSAN」、「Mobil SHC」と書かれて(塗装)います。
車体左右側面のドア部分に貼られた、青色と赤色のラインが描かれ「13」と書かれたシールはあらかじめ出荷時に貼られていたシールですが、その他の「DUNLOP」、「NGK」、「SKY」、「STP」などのシールは、パッケージに同梱されていて自分で車体の自由な場所に貼るシール(シールには「ご自由にお貼り下さい。」と書かれています)となっています。
この「スカイライン H・T 2000GT-R レーシング」(No.21-2)のトミカは、同じ日本製でも車体色や車体に施されたデザインが異なる通常品や特注品、セット品などが、細かい仕様の違いなども含めると約120種類以上存在するようです。
また、中国製の復刻版、イベント限定品、セット品、トミカくじ、トミカ組み立て工場、特注品なども多数発売されていて、日本製とベトナム製もあわせて細かい仕様の違いなども含めると、なんと、トータルで約200種類ぐらいのバリエーションのトミカが存在しているようで、この「ハコスカ
GT-R レーシング」がモデルのトミカの人気の高さがうかがえます。
これまで発売された「スカイライン H・T 2000GT-R レーシング」(No.21-2)のトミカの中には、かつて実在したレーシングカーをモデルにしたと思われるバリエーションもあるようですので、写真のトミカも、かつて活躍した実車のレーシングカーがモデルになっているのかもしれません。
ただ、現時点では、写真のトミカが当時の実車をモデルにしているのかどうかについては、私個人では確定的なことはわかっていません。 |
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左右サイドビュー |
写真のトミカのホイールは、「1Hホイール」となっています。
リア側のピラーには円形内に「S」と書かれたエンブレムが再現されています。(Sマーク・ピラーバッチ)
また、このトミカはサスペンション、左右ドア開閉の機能が備えられています。
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ドアを開けた状態 |
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トミカ内部(車内インテリア)の様子 |
ハンドルとシフトレバー、座席シートなどが赤色系のプラパーツで再現されています。
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リアビュー |
トミカのリアのナンバープレート部分には、「GT」と刻印されています。
これは、このトミカの金型の元となった「ニッサン スカイライン 2000GT」(No.21-1)のトミカと同じ仕様となっています。
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車体底面 |
車体底面(裏板)には、「SKYLINE H・T 2000GT-R RACING」、「tomica NO.21 S=1/62」、「MADE IN
JAPAN」などと刻印されています。
このトミカの金型は、このトミカの発売前に販売されていた「ニッサン スカイライン 2000GT」(No.21-1)の金型が流用・改造されて使用されたそうです。
以下で両車のトミカの外観を比較してみたいと思います。 |
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1971年5月に発売された「ニッサン スカイライン 2000GT」(No.21-1)のトミカとの比較 |
このページでご紹介しています「スカイライン H・T 2000GT-R レーシング」(No.21-2)のトミカの金型は、このトミカの発売前の1971年5月から1975年11月まで発売・販売されていた「ニッサン
スカイライン 2000GT」(No.21-1)のトミカ(上の写真左)の金型が流用・改造されて使用されたのだそうです。
両車のトミカを比較してみると、「スカイライン H・T 2000GT-R レーシング」(No.21-2)のトミカは、フロント下部のオイルクーラーとフロントスポイラー、オーバーフェンダー、リアスポイラーが新たに造形されていることがわかります。
ただ、車体底面の造形を比較してみると、各文字の刻印の位置や大きさ、車体底面の各自動車部品の構造(円形のリブの有無含む)が、かなり異なっている部分が見受けられるため、車体底面(裏板)の金型は、このNo.21-2のトミカのために新規で造られた可能性があるのではないかと思われます。
もっと詳しく比較したい場合は、No.21-1の最も後期に発売されたモデルのトミカの車体底面の様子と比較してみる必要があると思います。
また、フロントグリル、前照灯のヘッドライトカバーの部分の赤いプラパーツの金型も新規で造られたのではないかと思われます。
以上は、あくまで、現時点での私の個人的な推測にすぎませんのでご注意ください。
なお、「スカイライン H・T 2000GT-R レーシング」(No.21-2)のトミカの金型に流用・改造された、「ニッサン スカイライン 2000GT」(No.21-1)のオリジナルの金型は残っていないようで、オリジナルの金型を使用したNo.21-1の復刻製品は現在では製造できなくなっているようです。
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