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「ポルシェ 911」は、ドイツの自動車メーカー「ポルシェ」が1964年(当時は西ドイツ。1990年10月3日に東西ドイツ統一)から製造・販売しているスポーツカーです。
初代「ポルシェ 911S」は1967年に発売され、「S」はスポーツを意味していて、駆動方式はRR、軽合金鍛造ピストンを採用した最高出力160馬力(PS)の1,991cc
空冷水平対向6気筒SOHC「901/02型」エンジンをリアに搭載し、最高速度は140mph(時速約225km)、変速機は5速MTで、リアトレッドを拡大したモデルとなっているようです。
その後の実車の「ポルシェ 911」は、1967年にレース、ラリー用モデルとして「ポルシェ 911R」が発売されたり、このトミカが発売された1976年4月までに以下のような改良モデルが次々と発売されていき、1974年には「ポルシェ
911」の2代目となる930型(1989年まで販売)が登場しています。
・Aシリーズ(1967年8月~1968年7月)
・Bシリーズ(1968年8月~1969年7月)
911Sは、170PSの901/10型エンジンを搭載。オイルクーラーが新設
・Cシリーズ(1969年8月~1970年7月)
911S/2.2は、180PSの2,195cc 911/02型エンジンを搭載
・Dシリーズ(1970年8月~1971年7月)
・Eシリーズ(1971年8月~1972年7月)
911S/2.4は、190PSの2,341ccエンジンを搭載
・Fシリーズ(1972年8月~1973年7月)
911S/2.4をベースにした「911カレラRS2.7」が1973年に登場。
グループ4のホモロゲーションを取得するために当初500台が限定販売
210PSの2,687cc 911/83型エンジンを搭載
日本では14台が正規輸入され、「73(ナナサン)カレラ」として有名。
・Gシリーズ(1973年8月~1974年7月)
アメリカのバンパー強度規定に従ったボディー同色の大型ウレタンバンパーの
「5マイルバンパー」が装着される
911S/2.7と911SC/2.7は、2,681ccエンジンに拡大
911カレラRS3.0が109台生産。230PSの2,994cc 911/77型エンジンを搭載
911カレラRS2.7をレース用に改造した「カレラRSR」が登場。
300PSの2,806cc 911/72型エンジンを搭載(1975年に2,994cc、345PSに向上)
・Hシリーズ(1974年8月~1975年7月)
911S/2.7 160PS、165PS、175PSのバリエーション有り
911SC/2.7 機械インジェクションで210PS
・Iシリーズ(1975年8月~1976年7月)
「ポルシェ 911」系統の実車は、ル・マン、デイトナ24時間、ラリーなどの多くのレースに参戦しているようですが、このトミカがいつの時期のレースに参戦した実車がモデルなのかは、私ではわかりませんでした。
ネットを見ていたら、車体に施されたデザインは異なりますが、1970年から1975年までツーリングカーレースなどに参戦したという、車体色が赤色で、ゼッケンナンバー⑧が描かれた「ポルシェ
911S」の画像は見かけました。
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左右サイドビュー |
このトミカは、同じ日本製でも、発売当初のガラスパーツ(クリアパーツ)が黄色系のものや(写真のトミカは無色透明)、車体色が異なるもの(黄色系、黄緑色系など)、車体に貼られたシールのデザインが異なるもの、などのバリエーションが何種類か存在します。
なお、このトミカのホイールは「1Hホイール」となっています。
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リアビュー |
リアのエンジンフード部分とナンバープレート部分には「911S」と刻印されています。
また、リアガーニッシュ部分には「PORSCHE」と刻印されています。
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車体底面 |
トミカの車体底面には「NO.F3」の刻印があります。
これは、1976年4月に同時に発売された「ポルシェ 911S」(No.F3-1)のトミカの車体底面(裏板)が流用されていることを示しているものと思われます。 |
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